どのような場面で活用されているのか事例を紹介
エッジコンピューティングは形態について厳密にルールが設けられているわけではありません。目的に応じて様々な役割を果たすため、形態も多岐に渡っています。ここではエッジコンピューティングの活用事例として「入退場管理」「製造業」「自動車の自動運転」「顧客分析」「スマート農業」の5つに注目し、具体的にどのようなことを行っているのかを詳しく説明していきます。どの分野もエッジコンピューティングの特徴であるリアルタイムでのデータ処理技術が活用されています。
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「入退場管理」の事例
エッジコンピューティングは様々な場面で活用されていますが、入退場管理もそのひとつです。入退場管理には色々な方法がありますが、セキュリティ面を考えて顔認証を行っているところも少なくありません。ICカードやID、パスワードに比べると安全性が高いのが特徴ですが、中でもカメラの前で立ち止まらず歩きながらでも顔認証ができるウォークスルー顔認証は、ユーザーエクスペリエンスとセキュリティの両方を実現することができるとして採用するところも増えてきました。
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「製造業」の事例
製造業でもエッジコンピューティングの導入が進んでいます。例えば、検査の自動化です。製造業では異常品が流失しないように出荷前に検査を行っています。この工程は自動化が難しいため作業者が人力で行っていましたが、判断基準が曖昧な部分が多く熟練の作業者に頼ることが多かったそうです。しかし、カメラの性能が向上し、撮影した画像や映像の処理、認識技術の進歩により自動化することができるようになりました。この技術は製造業だけでなく他の分野にも適用可能です。
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「自動運転」の事例
様々な場面で目にすることが多い自動車の自動運転にもエッジコンピューティングの技術が活用されています。例えば、対象物との衝突回避です。自動運転を安定して行うには周辺環境と現在位置を正確に把握しなければなりません。搭載された複数のセンサーやカメラで周辺を認識していますが、いくら大量にデータを処理できると言っても反応が遅れては意味がありません。リアルタイムで判断できなければ大きな事故につながってしまいます。それを防ぐために、エッジコンピューティングの技術が活用されています。
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「顧客分析」の事例
これまで小売店舗のマーケティング担当者は、購買記録と目視による観察でしか来店者の購買行動に関する情報を収集することができませんでした。そこでこの課題を解決するためにエッジコンピューティングの技術を導入したところ、時間帯別の来店者数や性別、年齢などのデータを抽出して店舗のレイアウトなどに応用することができるようになったのです。また、非購入者の行動分析もできるようになりました。個人を特定する情報はエッジ側で処理するので、来店者は安心して買い物ができます。
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「スマート農業」の事例
エッジコンピューティングの技術は第一次産業である農業でも活用されています。例えば、センサーによる土壌状態の管理や大規模灌漑システムなどです。センサーで温度や湿度、PHなどの土壌データをリアルタイムで収集し、管理・分析することで最適な潅水量や肥料量を割り出すことができます。また、水位測定センサーで水位を観測して給水バルブと落水口バルブを端末で制御できるようになれば、遠隔から操作することが可能になります。
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エッジコンピューティングに興味を持ったなら
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市場の今後の動向
エッジコンピューティング市場は急速に拡大していますが、それはコストや負荷を軽減したり、セキュリティリスクを回避したりすることができるからです。この勢いは今後も留まることなく続いていくでしょう。
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「自動運転」の事例
自動運転に欠かせない技術と言えばエッジコンピューティングでしょう。来るべき将来に向けて技術の開発も進んでいます。自動運転とエッジコンピューティングの関係について詳しく見ていきましょう。
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IoT・5Gとの関係
IoTでクラウドは欠かせないものでしたが、膨大なデータを処理するためには時間がかかるため、遅延などの問題があります。その問題を解決する手立てのひとつとしてエッジコンピューティングが注目を集めています。